いつも稚内へ行くたびに思うというか感じるのが「とにかく風が強い」ということです。稚内では寝られればそれでよしということでホテルニューチコウとういホテルに素泊まりで泊ったのですが、朝6時くらいにビュービューという風の音で目が覚めました。外を見ると晴れているのにとにかく風が強い。
素泊まりというのも2日目の朝飯をノシャップ岬の「漁師の店」で食べるためで、起きてから実家に泊まる妻を迎えに行く8時半までは結構空腹と戦っていました。もういい加減時間をつぶせなくなり、モーニングコーヒーでも飲もうかと思い最北の地にあるマクドナルドへ8時ころ行きました。
コーヒーMサイズ1つで150円。入店前にはドナルドの写真を撮影したりしたのですが、ほかにも多く見かけるのでここでは割愛いたします。もうすでにかなり腹が減っていて、店内に漂う朝マックの香りは危険な誘惑だったのですが、なんとかそれを我慢して店を後にしました。
「もう一刻も早く朝飯にありつきたいと」いう思いを胸に妻を迎えに行き、はやる心を抑えながらノシャップ岬へ向かいました。岬とその周辺は非常に狭い範囲にあり、一瞬「漁師の店」の発見に手間取りましたが、そうほんの一瞬でした。今回この店ではウニを食べる気満々で来たのですが、張り紙に「今日はウニが不漁でありません」と書いてありいきなり機先を制せられたかんじでした。仕方ないですよね、無いものは。
結局は海鮮丼とツブ焼き・ホタテ焼きを注文して空腹を満たしました。しかし前日の丼ものといい、まあ大体は北海道で食べる海鮮丼って基本的には似たクオリティなんでしね。全てのネタがそうではないのですが、やはり生きの悪いネタが入っているんです。ただコスパは高いと思います。ただ愛想の良い店のおじさんには好感が持てました。ありがとうおじさん。
食べた後はすぐそばにある秋川水産の販売所で買い物をしました。これは稚内に来るたびに必ず寄って買っていますが、辛子明太子の切子が安いんです。すこし皮が破けていたり形が悪いだけで破格の値段。話によるとこの切子は稚内でしか買えないとい聞きましたのでもし稚内に行く機会があるのならば超おすすめです。ちなみに秋川水産の辛子明太子のお味なのですが、旨いたらこをストレートに明太子にしましたっ感じで、個人的には最上位な気がします。博多の有名店「ふくや」の明太子も何度か頂いたのですが、粗野な自分の舌には秋川水産の方が合っているようです。
稚内での用事を済ませたのでいよいよこの地を後にしました。そこからは国道40号線へ行き次の目的地である天塩町の「べこちちファクトリー」を目指しました。前日と道中の景色は変わり美しい畑や山々の姿が眼前に広がっているのですが、それからの変化がなく運転する身にとっては段々と退屈になるドライブです。その地までは以外と早く着き、自家製の「さけるチーズ」を購入し、濃厚なソフトクリームを食しました。家に帰ってから食べたのですが、さけるチーズは美味しかったです。皆さんも食べることがある市販(多分雪印)のさけるチーズより濃厚なチーズ味が楽しめます。
この地はあっさり終わらせ次は美深町の道の駅を目指しました。なんか運転していても集中力の低下が自覚出来てきて、前を走る黒のエクストレイルにペースを合わせて何とか退屈なドライブを乗り切り道の駅「びふか」へ到着しました。道の駅にもいろいろあって、地方自治体のやる気や気概の差が如実に表れているような気がします。「びふか」はやる気が感じられる道の駅で、場所の恩恵もあるのかもしれませんがかなり混雑しておりました。そこでコロッケを食べ山わさびを買って出発しましたが、山わさびをどーんと2本買えることはあまりないので、まだ味わっておりませんが貴重なのではないでしょうか。
美深を出て向かったのが今回の最終目的地である幌加内です。ソバがお好きな方には聞きなれた地名でしょうし、かくいう私もお蕎麦が大好きなので疲れた体に鞭を打って運転しました。その道中、国道275号線なのですがマジで交通量が少ない・・・というか無い。幌加内に着くまでまあまあなスピードで巡行していたのですが、着くまで追いついた車が0台でした。恐らく人生史上は初めてくらいの貸し切り国道でした。
幌加内はソバの生産で有名なのですが、いざそば屋となると検索しても微妙なので結局幌加内の道の駅で蕎麦を頂きました。私が注文したのは鴨せいろです。結構いろいろなそば屋さんを訪問し、それなりに経験してきましたが目の前にこれが現れました。
ソバは美味しい。手打ちで切り方も上手い。が、しかし肝心のつけ汁がぬるいし味が薄い。これはちょっと残念でしたね。そりゃ素材の産地だから旨いものが食えるかと言えば違うのは分かるのですが、少なくともソバの産地として有名な幌加内なのであればもう少し工夫があってもよいのではないでしょうかね。
幌加内産のソバは最高でしょうし今後も大いにお世話になりますが、残念ながら幌加内町に行く機会は今後ほとんどないでしょう。だけどお蕎麦は旨い。
ここを後にしての行程はもう後始末のようなもので、3時間ほどの運転は北海道らしからぬ暑さと相まって地獄でした。ただ元気な妻が隣にいるだけでかなり救われましたがね。
走行距離約800キロに近いツアーでしたが、金がないなら知恵を絞って楽しめばそれはそれで幸福感を得られると実感しました。本当はもっと余裕がある旅をして、もっと妻にも美味しいものを食べさせたいのですが、今の私にはここらへんが丁度よいのでしょう。過ぎてしまうとあっというまの連休ですが、明日から頑張ろうと改めて思う今です。
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